ヴィレッジ (ネタバレ)

監督: M.ナイト・シャマラン
製作: M.ナイト・シャマラン スコット・ルーディン サム・マーサ スコット ルーディン
脚本: M.ナイト・シャマラン
撮影: ロジャー・ディーキンズ
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演: ホアキン・フェニックス エイドリアン・ブロディ ブライス・ダラス・ハワード ウィリアム・ハート シガニー・ウィーバー ブライス・ダラス・ハワード


シャマラン好きにしかけられた罠



ミーハーながら、シャマランは好きな監督の一人。

なんだかんだで、「シックスセンス」も「アンブレイカブル」も「サイン」も結構楽しんでみてきた。

どんでん返しのシャマラン、である。

そしてそれはこの作品でも健在だ。



さて、これまでのシャマラン作品のキモは、
「オカルトをオカルトではないかのように見せて、実はやっぱりオカルト」
なところだと個人的には思っている。


シャマラン作品の題材はオカルトである。
つまり、「幽霊」やら、「宇宙人」やら、下手したら安っぽい題材だ。
しかしそれがただのオカルトではなくて楽しめるようになっているのは、
「実はオカルトを説明できるような秘密があるんじゃないの?」
と見ている側に思わせる点である。


例えば「サイン」ではミステリーサークルに関して
「宇宙人からのサインなのか?それとも誰かのイタズラなのか?」
と、情報が少ない途中までははっきりせず、手に汗を握る。
そして、(ここが大事なのだが)シャマランはそのまま「宇宙人」をオチにしてしまうのである。
宇宙人が見切れるシーンは静かな場面なのに心臓がバクバクした。


それが実に気持ちいい。


同じような構図が「アンブレイカブル」のも見て取れる。
そしてもちろん「シックスセンス」にも。


(ホラーも含めて)多くのスリラー作品では登場人物を犯人にしてオチにする。
なぜなら、「オカルト」をオチにしてしまうと、ただのB級映画となってしまうからだ。
リアリティーがない映画を多くの大人はたのしめない。

しかしシャマランはどんでん返しのバランスを取りながら話を進めていく為「オカルト」をオチとしても十分楽しめるのだ。

それがシャマランの旨さだと思う。


思うに今作。
むしろシャマランファンの方が手玉に取られただろう。
「どうせまたオカルトでしょ?」
なんてドキドキ期待していると裏切られてしまう!

まさにいつもの逆パターン。


オカルトとみせかけてオカルトじゃない。


悪く言えば普通のスリラーなのであるが。

今までの作品をあまり知らないと、
「ふーん。。。」
しかし、シャマラン好きは
「うーん。。。」
となるのである。

ある意味二重のどんでん返し。
やられた。
でも少し物足りない?

次も楽しみだ。

☆☆☆☆*

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